開業の手続き
個人事業主として開業すると様々な手続きが必要です。
ここでは個人事業主の開業に関する税務上の各種手続きについて説明します。
※令和5年4月時点の法令に基づいて作成しています。
開業した時に行う手続き
住所又は事業所を管轄する税務署に次の書類を提出します。
●開業届
●青色申告承認申請書(青色申告する場合)※任意
●青色専従者給与に関する届出・変更届出書
●適格請求書発行事業者登録申請書(インボイスの登録をする場合)※任意
青色申告承認申請書は、開業日から2か月以内に提出しないと開業年から青色申告とならないため早めに提出することが重要です。
毎年行う手続き
毎年1月1日~12月31日の収入・経費などについて、翌年3月15日までに所得税の確定申告が必要です。
また、インボイスの登録を行った方、二年前の売上が1,000万円を超えた方などは、毎年1月1日~12月31日の収入・経費などについて、翌年3月31日までに消費税の確定申告が必要です。
他人を雇う時の手続き
他人を従業員として雇う場合、正規・非正規問わず次の手続きが必要です。
従業員を雇うとき
住所又は事業所を管轄する税務署に次の書類を提出します。
●給与支払事務所開設届
●源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書(従業員が常時10人未満の場合)※任意
給与を支払う時
毎月の給与支払額に応じた源泉所得税額を給与から天引きします。
天引きした税金は毎月(納期の特例は半年)ごとに納付をします。
12月又は1月の給与を支払う時
従業員に支払った1月~12月の給与の金額などから適正な税額を計算し、既に天引きした税額との過不足を清算します。(年末調整)
この時に税額が不足していれば従業員から追加で徴収、超過であれば従業員へ還付します。
また、従業員に源泉徴収票の発行及び、市区町村に源泉徴収票を提出します。
他人を雇う時のその他の手続き(労働保険の加入)
他人従業員が一人でもいる場合、労働保険の加入が必要になります。
労働保険には、労災保険と雇用保険の2種類があります。
労災保険の手続き
●労働保険保険関係成立届の提出(労働基準監督署へ提出)
雇用保険の手続き(労働時間が週20時間以上の従業員がいる場合)
●雇用保険適用事業所設置届(ハローワークへ提出 以下同じ)
●雇用保険被保険者資格取得届
●添付書類(事業主の住民票、事業所の営業証明、賃金台帳、出勤簿など)
また、労働保険は、加入時と毎年年度更新時に保険料の申告と納付が必要です。